かっこいいボカロ曲はミュージックビデオもかっこいい!!
今回は、ボカロ曲のMVに注目。映像制作を担当するクリエイターの方々を紹介していきます。
Ready Steady / Giga
| music | Giga |
| lyric | q*Left |
| vocaloid | 初音ミク/鏡音リン/鏡音レン |
| illust | ろるあ |
| movie | お菊 |
まずはGiga(ギガ)さんの「ReadySteady」をご紹介。
Gigaさんは、2010年のデビューから、打ち込みサウンドを軸にした中毒性の高い楽曲を数多く生み出しています。楽曲中サウンドロゴのように鏡音レンの「Giga」という声が流れるのが特徴的で、これを聴くとGigaさんのファンは無条件にテンションが上がります。
「Ready Steady」は思わず体が動きだしてしまうダンスビートナンバー。
タブレットゲーム『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』へ書き下ろした楽曲となっております。
illust ろるあ
イラストを担当しているのは、イラストレーターのろるあさん。SNSを中心に活動されており、不定期でYouTubeにて作業配信もされています。雑談配信としてコメントの質問に答えながら作業をされている配信もあるので、気になる方は是非覗いてみてください。
今回描かれている初音ミク、鏡音リン、鏡音レンそれぞれの衣装デザインはシルエットが本当にかっこいい!洋服や髪、小物で画面の中に流れを作り出すろるあさんのイラストは、どこを切り取っても絵になります。
ボカロMVイラストは表情差分の演出が多い印象ですが、こちらのMVではクールな表情はそのままに、ライティング差分で視聴者を惹きつけています。
Gigaさんとは、2021年12月に公開された「CH4NGE」のMVでもイラストを担当されています。
movie お菊
動画を担当するのはお菊さん。ボカロ楽曲だけでなく人気アーティストの実写MVやライブ映像なども手掛ける映像クリエイターです。
「ReadySteady」では、ベースに合わせてリズムを刻むキューブやシンセの盛り上がりを増幅させるようなモーショングラフィックス、キャラクターのかっこよさを最大限に引き出すライティングの演出で、観る人の気分を上げてくれる作品になっています。
楽曲制作のGigaさんとは、ニコニコ動画を中心に活動されていた2012年からすでに共に動画制作をされており、「ReadySteady」の他にも、「劣等上等」や「CH4NGE」など数々の楽曲をこの最強タッグで世に送り出しています。
また、2016年3月にはシンガーソングライターのれおるさん、サウンドクリエイターのGigaさん、映像クリエイター・アートワークプロデューサーのお菊さんの3人で「REOL」を結成。2017年8月に個々の道を歩むために“発展的解散”をすることを発表しましたが、その後も3人の関係は継続。それぞれの活動の中でクレジットに名前を並べ、まさに発展的に作品を生み出し続けています。
サラダボウル / ぬゆり(Lanndo)
| music & lyric | ぬゆり/Lanndo |
| vocaloid | Flower |
| illust & movie | 尾崎伊万里 |
続いて、ぬゆりさんの「サラダボウル」をご紹介。
ぬゆりさんの楽曲はオルタナティブロックやエレクトロスウィングなど楽曲によって表現方法は違いますが、どこかアンダーグラウンドな雰囲気を纏っていて一度聴いたらクセになること間違いなしです。
今回紹介する「サラダボウル」は「Lanndo」名義で本人が歌唱するバージョンも同時公開されています。
illust & movie 尾崎伊万里
映像ディレクションは尾崎伊万里(おざきいまり)さん。イラストレーターとしても活躍されており、動画内のイラストも担当しています。
創造力溢れるアプローチで美しく幻想的な世界観を描き出した作品が特徴的で、背景美術やコンセプトアートを担当した作品も数多くあります。
今回ご紹介するMVも現実と非現実が混ざり合って共鳴しているような不思議な世界観の作品となっています。
退廃的なビル群や病室の無機質な質感に、警告灯のような真っ赤なライティングのコントラストがぬゆりさんの楽曲と相まってかっこよさを引き立てています。
ぬゆりさんとは「vivid a」など他の楽曲でもタッグを組んでいます。
SLAPSTICK / エイハブ × Mizore
| music | エイハブ |
| lyric | エイハブ / Mizore |
| vocaloid | 裏命 / flower |
| movie director | 鹿子前 |
| movie producer | 渡辺マッハニトロ |
次に紹介するのは、エイハブさんとMizoreさんの共同制作された楽曲「SLAPSTICK」です。
エイハブさんもMizoreさんもニコニコ動画とYouTubeで2020年から楽曲を発表されている、新進気鋭のボカロPです。
この楽曲は歌い手のcono(この)さんのオリジナル楽曲として作成されたもので、作曲をエイハブさん、アレンジをMizoreさん、作詞をお2人で担当されています。YouTubeの日本語字幕をオンにすることで、それぞれの担当パートを詳しく見ることができます。
movie 鹿子前
鹿子前(かしまえ)さんはアニメーションを中心としたMV制作を手掛ける映像作家さんです。もとは舞台演出家として、劇中の映像演出やPV制作などで活躍されており、2020年から本格的にMVクリエイターとして活動をされています。
鹿子前さんの作品の特徴の一つとして「手」のモチーフがあります。タットダンス、フィンガーダンスといわれるダンスモーションのキレと滑らかさがアニメーションの世界に落とし込まれ華やかな作品となっています。今回ご紹介した作品でも、主人公の女性が鏡の前でメイクをするシーンの、手を用いたアニメーションが歌いだしからインパクト抜群です。
作品全体の粒状感から、おとぎ話のようなアナログな雰囲気が出ていて世界観に引き込まれます。個人的には、ラストのスタッフロールの鏡を使った演出がかっこよすぎてとてもグッときました。どうやったらそんな発想が出てくるんでしょう。
バッドエンドーナツ / RuLu
| music & lyric | RuLu |
| vocaloid | 初音ミク |
| illust | Tomei_Ningen |
| movie | Qvy |
楽曲制作のRuLu(るる)さんは2018年デビューのボカロPで、バンドサウンドやエレクトロ、ポップなどバリエーションに富んだジャンルレスなサウンドが魅力です。
今回ご紹介した「バッドエンドーナツ」も、軽快なポップサウンドを軸に転調でボサノバやハードロックをサンドした、耳にも美味しい楽曲になっています。サビでは爽快感がありながら、どこかもの悲しさを感じる不思議な感情になる1曲です。
illust Tomei_Ningen
イラストを担当されているのはTomei_Ningen(とうめいにんげん)さん。「バッドエンドドーナツ」のイラストを描かれた2021年時点で高校生という、まさに新進気鋭のイラストレーターです。使用ツールは、デジタル・油絵具・アクリル絵具。80’sポップカルチャーを感じる色使いが曲調と相まって、とても魅力的な作品です。
movie Qvy
動画を担当されているのはQvyさん。モーショングラフィックスでの多彩な表現力が魅力の映像作家です。
今作では3Dを用いた演出が印象的で、カラフルなドーナツや丸みのあるフォントが3D独特のシェーディングとコントラストでポップに描かれています。かわいいのにどこか無機質な雰囲気が、楽曲のイメージともよく合っています。
「バッドエンドーナツ」以外にもRuluさんとタッグを組んだ楽曲は多く、最新曲「ラストオーダー」の映像もQvyさんが担当されています。
よくばり / Ayase(YOASOBI)
| music & lyric | Ayase |
| vocaloid | 初音ミク |
| movie | 門脇康平 |
Ayase(あやせ)さんは、2018年からニコニコ動画とYouTubeを中心に楽曲を投稿しているボカロPです。2019年冬には幾田りら(ikura)さんとともに音楽ユニット「YOASOBI」を結成しています。
エレクトロニックな要素と美しいメロディが特徴的で、聴く人の感情を揺さぶる楽曲を多く発表されています。
また、数曲ですがセルフカバーバージョンも公開しており、Ayaseさんの爽やかな歌声を聴くことができます。
今回紹介する「よくばり」は、Twitterでの楽曲発表時の”少し大人な恋愛を描きました”というコメントにもあるとおり、大人な雰囲気を纏ったジャジーな楽曲になっています。
movie 門脇康平
映像を担当するのは、アニメーション作家の門脇康平(かどわきこうへい)さん。
実写素材や立体のマテリアルをアニメーションに融合させた独特の映像スタイルで、観る人を一瞬で世界観に引き込みます。
今回のMVの特徴は、なんといっても”夜の街を走る車に乗った女性の横顔”このワンシチュエーションだけで展開していきます。この”淡々とした潔さ”のようなものが、楽曲で歌われているテーマと相反することで、理想と現実を描いているのかとさえ思います。なんてかっこいいんだ!!!
淡々とは言いましたが、ただの繰り返しではなく女性の機微な表情の変化や街灯のライティング、スマホやたばこといった小物などで物語の情景を表現されています。
門脇さんのTwitterでは、制作過程の一部が公開されています。
花となれ / 雄之助
| music | 雄之助 |
| lyric | 牛肉 |
| vocaloid | 可不 |
| illust / direction | そゐち |
| composition / 3DCG | にへ |
雄之助(ゆうのすけ)さんは2014年頃から活動されているボカロPです。
EDMを中心としたクラブミュージックを得意としており、楽曲から繰り出される圧倒的な音圧に体を動かさずにはいられません。
今回ご紹介する「花となれ」は、かわいらしく透明感のあるVOCALOID可不の歌声と、存在感のある骨太のベースラインの化学反応で、雄之助さんの新しい世界観を作り上げている作品となっています。
illust & direction そゐち
そゐちさんはゲームやライトノベルのキャラクターデザイン、MVのディレクション・イラスト制作等を中心に活動中のイラストレーターです。そゐちさん自身が手掛けるキャラクターの女の子たちからは、笑顔がキュートで今にも画面から飛び出してきそうな印象を受けます。
「花となれ」では、可不のかわいらしさ、透明感はもちろん、楽曲全体を通して葛藤や力強さのようなものも感じられる作品となっています。
composition & 3DCG にへ
にへ(Nihe)さんは3DCGやモーショングラフィックス、ディレクションを手掛ける映像作家です。
楽曲やイラスト・デザインの持つ魅力を最大限に引き出し生かしていく作品たちは、もはや職人技の域。にへさんの作品は、たっぷりの期待感と安心感で鑑賞することができます。
「花となれ」ではコンポジットと3DCGを担当されています。
コンポジットと3DCGクリエイターとしての作業について、にへさんのTwitterにはこのように書かれています。
Composite
素材の配置、効果及びモーション追加、デザイナーをアサインしていない場合は登場するデザインアセットの制作
3DCG
MV内で登場するCGカット、CG素材制作
今作では、デジタルチックなグラフィックスや陰影で描かれた白を基調とした背景、感情の動きをそのまま映したようなカメラワーク・モーションなどで、このMVの世界観を構築されています。
まだまだ紹介し足りない…
今回の記事だけでは紹介しきれなかった作品やクリエイターさんたちがまだまだたくさん!
これからも時間の許す限りまとめていこうと思ってます。
この記事を書いた人

my
映像制作会社勤務歴10年
DTPデザインもやる
地方で子育て中の
フルリモートワーカー
ボカロ・歌ってみた が好き

